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人探し・所在

認知症の親が徘徊で行方不明|警察より先に、まず動くべきこと

読了目安 約6分実務は主任調査員監修/法律部分は弁護士監修公開 2026.07.21

日が暮れて、気温が下がってくる

「ちょっと散歩に」と出たきり、認知症の父が、帰ってこない。日が暮れて、気温も下がってきた。警察には届けた。それでも、時間だけが過ぎていく。今すぐ、無事を確かめたい——その一心で、あなたはここにたどり着いたのだと思います。

まず、これだけは先にお伝えします。認知症の徘徊は、探偵に相談するより先に、やるべき公的な手段があります。 そしてそれは、恥でも、大げさでもありません。この記事は、「今すぐやること」を順番に並べ、そのうえで探偵の所在調査が並行して何をできるのかを、あなたの味方の立場でまとめたものです。焦る気持ちのまま、上から順に読んでください。

最優先は110番——「事件性がなくても」ためらわない

徘徊による行方不明で、いちばん先にすべきは110番、または最寄りの警察署への連絡です。「事件じゃないのに呼んでいいのか」とためらう方が多いのですが、認知症の高齢者の行方不明は、警察が積極的に動く対象です。

このとき、警察に出すのが「行方不明者届」(旧・捜索願)です。認知症など自分の意思で身を守れない人は、届出を受けると多くの場合「特異行方不明者」として扱われ、通常より手厚く、優先的に手配がかかります。届出は誰でも受理してもらえるものですが、「探偵に頼む・自力で探す」ことと、警察の捜索はどちらか一方ではなく、両方を同時に進めるものです。届出そのものの意味や、探偵との役割の違いに迷ったら、こちらも参考にしてください。→ 行方不明者届と探偵の違い

届出のときに伝えると捜索が早まる情報を、思い出せる範囲でメモしておきましょう。

  • 今日の服装(上着の色、履いていた靴、杖や帽子の有無)
  • 顔がわかる最近の写真(スマホの写真で構いません)
  • 昔よく行った場所(前の家、実家、勤めていた職場、通っていた散髪屋など)——認知症の方は「今の家」ではなく「昔の記憶の中の目的地」へ向かうことが少なくありません
  • 足の速さ・体力(どのくらいの距離を歩けそうか)

見守りSOSネットワークと、地域包括支援センター

110番と並行して、住んでいる自治体の仕組みを使えないか確認してください。

多くの市区町村には、徘徊高齢者SOSネットワーク(名称は自治体により「見守りネットワーク」等さまざま)があります。これは、行方不明の情報を、警察・消防・タクシー会社・バス・郵便・コンビニ・地域の店舗などの協力機関へ一斉に流し、「見かけたら連絡を」と広く網をかける仕組みです。事前登録が要る自治体もありますが、未登録でも緊急時に発信してもらえることが多いので、迷わず問い合わせましょう。

その窓口や、認知症の親の見守り全般の相談先になるのが、地域包括支援センターです。担当のケアマネジャーがいる場合は、その方に連絡すると、自治体の仕組みへ最短でつないでもらえます。「今、行方不明になっている」と伝えれば、平日日中であれば動いてくれるはずです。

なぜ「急ぐこと」に、そのまま意味があるのか

徘徊の捜索が、浮気調査などと決定的に違うのは、一分一秒が、そのまま結果に直結することです。理由は二つあります。

ひとつは、命そのものの問題。夏の炎天下や、冬の夜間の冷え込みは、高齢者にとって数時間で危険な状態を招きます。用水路や踏切、交通量の多い道——判断力が落ちている状態では、日頃なら避けられる場所が、そのまま事故につながります。だから、暗くなってきた今、確かめを急ぐことには、はっきりとした意味があります。

もうひとつは、手がかりが時間とともに消えていくこと。人の記憶は薄れ、目撃者は帰宅し、そして——ここが見落とされがちですが——街なかの防犯カメラの映像は、多くが1〜2週間ほどで自動的に上書きされて消えます。「あとで映像を確認しよう」では間に合わないことがある。だからこそ、動ける手はすべて、今、同時に動かすのが正解です。

そのうえで、探偵の所在調査が「並行して」できること

ここまで読んで、「警察も自治体もやってくれるなら、探偵は要らないのでは」と思ったかもしれません。その通りで、探偵は警察の代わりでも、競合でもありません。手が足りない部分を、同時に埋める補完役です。

警察は多くの事案を抱え、常時ひとりに人手を割き続けられるとは限りません。自治体の窓口は、平日日中しか動けないこともあります。そのすき間の時間帯や、細かな聞き込みを、家族の代わりに動くのが所在調査です。合法の範囲で、具体的にはこういうことができます。

  • 立ち回り先の割り出し——「昔の勤め先」「前に住んでいた町」など、本人が向かいそうな場所を家族から丁寧に聞き取り、優先順位をつけて回る
  • 地取りの聞き込み——ルート沿いの商店、バス停、交番、タクシー乗り場などへの聞き込みを、人手を分けて面で行う
  • 防犯カメラの協力依頼——映像が消える前に、通り道の店舗や施設へ保存のお願いと確認を、家族に代わって early に進める(あくまで各施設の任意の協力の範囲で、違法な取得はしません)

一方で、探偵にもできないことがあります。他人の敷地への無断立ち入りや、盗聴・GPSの違法な仕掛けといった手法は行いません。所在調査で何が合法にでき、何ができないのか、依頼を考える前に一度目を通しておくと安心です。→ 人探し・所在調査でできること / 家出した家族を探したいあなたへ

無事に見つかった、その後に——「次」を防ぐ

そして、無事に見つかったあと。ほっとしたあなたに、もう一つだけ。徘徊は、一度あると繰り返しやすいものです。今日のこの不安を、もう味わわなくて済むように、見つかった落ち着いたタイミングで、再発を防ぐ備えを整えておいてください。

  • GPS端末——靴に入れるタイプ、キーホルダー型、小型の発信機など。「持たせても本人が置いていく」ことを見越して、靴や上着に縫い込む・貼り付ける形が現実的です
  • 見守りシール——衣服や持ち物に貼り、保護された際に身元がすぐわかるように、自治体が配布しているものがあります
  • SOSネットワークへの事前登録——今回未登録だったなら、落ち着いてから登録を。次に何かあったとき、初動が大きく変わります
  • 玄関のセンサー——ドアの開閉を家族のスマホに通知する簡単な機器で、「出て行った瞬間」に気づけます

こうした備えは、本人を縛るためではなく、あなたが安心して、これまで通りの暮らしを続けるためのものです。

まとめ:今日は、順番に、全部を同時に

もう一度、順番だけ確認します。①110番と行方不明者届 → ②自治体のSOSネットワークと地域包括支援センター → ③足りない手を、探偵の所在調査で同時に埋める。 どれか一つを選ぶのではなく、動かせる手を、今、すべて動かす。それが、無事を一刻も早く確かめる、いちばん確かな道です。

まずは、話を聞かせてください

「まだ、依頼するかどうかもわからない」——その段階で構いません。
決めてから相談するものではなく、決められないから相談していい場所です。

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