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素行調査とは何がわかる?費用と期間をQ&Aで正直に解説

読了目安 約15分実務は主任調査員監修/法律部分は弁護士監修公開 2026.09.09

「素行調査」という言葉を検索したあなたは、おそらく漠然とした不安を抱えている。パートナーの帰りが遅い日が増えた。子どもの交友関係が心配だ。取引先の担当者の評判が気になる。従業員の副業疑惑がある。理由は人それぞれでも、共通しているのは「確証がないまま動くのが怖い」という感覚だ。

インターネットで「素行調査」を調べると、探偵事務所のサイトばかりが並び、どこも似たような言葉で「安心」「実績」「秘密厳守」と書いてある。だが肝心の「具体的に何がわかるのか」「いくらかかるのか」「浮気調査と何が違うのか」という核心部分は、驚くほど曖昧にされていることが多い。

この記事では、探偵専門メディア「探偵の相談室」として、素行調査の実態をQ&A形式で正直に書く。都合の悪い部分――たとえば調査でわからないこともある、という事実――も隠さずに書く。読み終える頃には、あなた自身が「依頼すべきか」「まだ様子を見るべきか」を判断できる材料が揃っているはずだ。

Q1. 素行調査とは、そもそも何を指す言葉ですか

素行調査とは、対象者の日常の行動パターン・交友関係・生活実態を、一定期間にわたって客観的に把握する調査の総称だ。浮気調査もこの素行調査の一種だが、対象は不倫や不貞に限らない。

具体的には次のようなケースが素行調査に含まれる。

  • 配偶者や交際相手の不審な行動(浮気調査)
  • 婚約者・結婚相手候補の経歴や生活実態の確認(結婚前調査)
  • 従業員の副業・機密漏洩・勤務態度の実態確認(企業側の内部調査)
  • 未成年の子どもの交友関係・不良行為の実態確認
  • 高齢の親の生活実態や、悪質な人物との接触の確認
  • 別居中の配偶者の生活状況の確認(離婚協議・親権判断の材料)

つまり素行調査は「対象者が誰と、どこで、何をしているか」を明らかにするための調査全般を指す言葉であり、浮気調査はその中でも「不貞行為の有無」に焦点を絞った一分野だ。

多くの探偵事務所が「浮気調査」と「素行調査」をほぼ同じ意味で使っているのは、依頼理由の大半が配偶者やパートナーの不審な行動に関するものだからだ。だが厳密には、素行調査のほうが広い概念だと理解しておくと、見積もりを取るときに話が噛み合いやすくなる。

Q2. 素行調査で具体的に何がわかりますか

ここが最も知りたい部分だろう。曖昧な言い方は避けて、具体的に書く。

わかること

  • 対象者がいつ・どこへ行き・誰と会っているか(行動の時系列記録)
  • 対象者が特定の人物と、どのような頻度・時間帯で接触しているか
  • 対象者が立ち寄る場所(ホテル、飲食店、特定の住居など)の具体的な特定
  • 交際相手や不審な人物の氏名・住所・勤務先など、身元に関する情報
  • 対象者の生活パターンの中に、説明のつかない空白時間や矛盾がないか
  • 車のナンバーや立ち寄り先の記録など、後日の裏付けに使える客観的な事実

これらは調査報告書としてまとめられ、日時・場所・行動内容が具体的に記録される。写真や動画が添付される場合もあり、これが後に弁護士へ相談する際や、慰謝料請求・離婚協議の場で「客観的な証拠」として機能する。

たとえば「毎週水曜日の夜、残業だと言って出かけた先が、実は特定の人物のマンションだった」という事実は、本人の証言だけでは水掛け論になるが、調査報告書という第三者が作成した記録があれば話は変わってくる。

わかりにくいこと・わからないこと

正直に書く。素行調査は万能ではない。

  • 対象者の心の中(気持ちが冷めているか、反省しているか)はわからない
  • 会話の内容そのものまでは把握できないことが多い(録音は別途の判断が必要)
  • 対象者が調査期間中だけ行動を控えた場合、何も出てこないこともある
  • 過去に何があったか(すでに終わった関係)は、現在の調査だけでは立証しにくい
  • 一度の調査で「絶対にシロ」と断定することは難しい。行動がなかった=潔白、とは言い切れない場合がある

依頼する前に、この「わかること」と「わからないこと」の境界線を理解しておくことが大切だ。「浮気の証拠を100%取ってほしい」という要望に対して、良心的な事務所ほど「確約はできない」と正直に答える。逆に「必ず証拠が取れます」と即答する事務所には注意したほうがいい。

Q3. 費用はいくらくらいかかりますか。内訳も知りたいです

費用の話は最も知りたい部分であり、最も誤解が多い部分でもある。

一般的な素行調査の費用相場は、調査時間1時間あたり8,000円〜20,000円が目安になる。これに調査員の人数(1名か2名か、複数班かどうか)が掛け合わされる。加えて、次のような費目が発生する。

  • 基本料金(相談・着手にかかる固定費)
  • 調査員の稼働費(時間単価×人数×時間)
  • 機材費(車両、撮影機材などの実費)
  • 諸経費(高速道路代、駐車場代などの実費)
  • 報告書作成費

たとえば「1日8時間、調査員2名で3日間」という条件だと、単価にもよるが総額で30万円〜60万円程度になるケースが多い。対象者の行動が読みにくく、調査日数が伸びれば当然費用も上がる。

ここで注意したいのは、「格安」を前面に押し出す広告だ。「初回相談無料」「調査1時間5,000円〜」という表示は嘘ではなくても、実際の見積もりでは機材費や深夜割増、報告書作成費が別途加算され、最終的な総額が想定を大きく超えることがある。契約前には必ず「総額でいくらか」「追加費用が発生する条件は何か」を書面で確認すること。これは探偵業法に基づく重要事項説明の対象でもあり、事前に書面で説明を受ける権利がある。重要事項説明で何を確認すべきかを事前に把握しておくと、契約時に不利な条件を見抜きやすくなる。

もし提示された金額が高額で一括で払えない場合、分割払いに対応している事務所もある。無理な支払い計画を組む前に、調査費用が払えないときの分割対応も確認しておくといい。

Q4. 調査期間はどれくらいですか。短くて済む場合もありますか

期間は対象者の行動パターンと依頼内容によって大きく変わる。

  • 特定の曜日・時間帯に不審な行動が集中している場合:1日〜3日程度の集中調査で結果が出ることがある
  • 行動パターンが読みにくい、または不定期にしか動きがない場合:1〜2週間の断続的な調査が必要になることがある
  • 結婚前調査や企業の内部調査など、生活実態全体を把握する必要がある場合:数週間単位になることもある

重要なのは、「いつ、何をしている可能性が高いか」という事前情報の精度だ。依頼者が「毎週水曜日の夜だけ様子がおかしい」といった具体的な情報を持っていれば、調査員はその時間帯に絞って動けるため、日数と費用を抑えられる可能性が高い。逆に「何となく怪しい」というだけでは、調査員は広い時間帯をカバーせざるを得ず、日数も費用もかさむ。

依頼前に、自分がこれまで気づいた「違和感」をできるだけ具体的にメモしておくことを勧める。日付、時間帯、服装の変化、スマートフォンの扱い方の変化、外出の理由と実際の帰宅時間のズレ――こうした情報が、調査の精度と効率を大きく左右する。

Q5. 素行調査と浮気調査は結局どう違うのですか

Q1でも触れたが、依頼を検討する段階でもう一度整理しておく。

浮気調査は「配偶者・交際相手が不貞行為をしているかどうか」を明らかにすることに特化した調査だ。目的が明確なぶん、調査員は「不貞行為の証拠となりうる行動」(密会、宿泊、長時間の密室滞在など)に焦点を絞って動く。

一方、素行調査という言葉で依頼される場合、目的がもう少し広いことがある。「浮気かどうかもわからないが、生活全体に違和感がある」「離婚を考えているので、相手の生活実態を把握しておきたい」「子どもの交友関係が心配」など、不貞行為の立証だけが目的ではないケースだ。

事務所によっては両者を同じ料金体系・同じサービス名で扱っていることも多いので、依頼時には「自分が最終的に何を目的としているか」を明確に伝えることが重要だ。目的が離婚協議の証拠なのか、単に安心したいのか、企業の懲戒処分のためなのかによって、必要な証拠の種類も報告書の書き方も変わってくる。

Q6. 依頼する前に、自分で調べておいたほうがいいことはありますか

ある。むしろここを準備しておくかどうかで、調査の精度も費用も大きく変わる。

準備しておきたい情報は次の通りだ。

  • 対象者の氏名、生年月日、勤務先(わかる範囲で)
  • 対象者の生活パターン(平日・休日の典型的な行動)
  • 違和感を覚えた具体的な出来事(日付・時間・内容)
  • 対象者が使用している車種・ナンバー(わかれば)
  • 疑わしい人物がいる場合、その人物に関する情報(SNSアカウント名など)

ここまでは自分の記憶や、これまで気づいたことをまとめる作業であり、違法性は一切ない。問題は次のステップだ。

Q7. 自分でスマホを見たり、GPSを取り付けたりして確認するのはダメですか

結論から言う。やめたほうがいい。理由は二つある。

一つ目は、法的なリスクだ。同居していない配偶者の車や、他人名義の物にGPS機器を無断で取り付ける行為、パートナーのスマートフォンを本人の同意なく操作してメッセージや位置情報を確認する行為は、状況によってプライバシー権の侵害や、場合によっては不正アクセス禁止法など他の法律に触れる可能性がある。「相手が不貞をしている疑いがある」という事情があっても、それが自分の行為を正当化する免罪符にはならない。

二つ目は、実務的なリスクだ。仮に自分でスマホを盗み見て浮気の証拠らしきものを見つけたとしても、その証拠は「不正な手段で取得したもの」として、後の離婚協議や慰謝料請求の場で使いにくくなることがある。証拠として提出しても、取得方法自体が問題視され、逆にこちらの立場が悪くなるケースもある。

「相手を問い詰めたい」という気持ちが先走るほど、自分自身に不利な行動を取ってしまいがちだ。撮影方法一つとっても、何が証拠として有効で、何が違法とされうるかの境界は複雑だ。写真撮影が違法になるケースと証拠の有効性を先に確認しておくと、感情的な行動に走る前に一度立ち止まれる。

第三者である探偵に依頼する最大の意味は、「客観的な立場から、法的にも問題の少ない手法で事実を記録してもらえる」という点にある。探偵業は法律に基づいて営業している業種であり、その業務範囲や届出については探偵業法とはどんな法律かで確認できる。自分で無理に動く前に、専門家に任せる選択肢を検討してほしい。

Q8. 探偵事務所選びで、絶対に見ておくべきポイントは何ですか

素行調査を依頼する上で、業者選びの失敗は費用の無駄以上のダメージを生む。次の点は必ず確認してほしい。

都道府県公安委員会への届出の有無

探偵業は届出制の業種だ。届出番号が事務所のサイトや契約書に明記されているか確認する。記載がない、または曖昧にごまかす事務所は避けたほうがいい。

重要事項説明書が事前に提示されるか

契約前に、調査内容・料金・解約条件などを書面で説明する義務がある。口頭だけで契約を急がせる事務所は要注意だ。

見積もりの内訳が明確か

「一式〇〇円」というざっくりした見積もりではなく、時間単価・人数・日数・機材費・諸経費が分けて提示されているかを確認する。

「必ず証拠が取れる」と断言しないか

Q2で書いた通り、調査には限界がある。それを隠さず説明する事務所のほうが信頼できる。

無料相談の段階で、契約を強く急かされないか

「今日契約すれば割引します」といった即決を迫るトークは、冷静な判断を奪う典型的な手口だ。一度持ち帰って検討する時間を与えない事務所は距離を置くべきだ。

無料相談自体は多くの事務所が実施しているので、いきなり契約せず、複数の事務所で話を聞いて比較することを勧める。相談時に何を聞けばいいかわからないという人は、無料相談で必ず聞いておきたいことを先に読んでから相談に臨むと、聞き漏らしが減る。

Q9. 調査報告書は、離婚や慰謝料請求にそのまま使えますか

報告書は「証拠の一つ」にはなるが、それだけで自動的に慰謝料が確定するわけではない。

離婚協議や慰謝料請求において重要なのは、報告書に記録された行動が「不貞行為」や「婚姻関係を破綻させる行為」に該当すると法的に評価されるかどうかだ。この評価は最終的に弁護士や裁判所の判断に委ねられる。探偵はあくまで「事実を客観的に記録する」役割であり、その事実がどう法的に扱われるかを判断する立場ではない。

そのため、調査を依頼する前後で弁護士に相談しておくことを勧める。「どんな証拠があれば慰謝料請求が認められやすいか」「どのタイミングで報告書を使うべきか」といった戦略的な部分は、法律の専門家でなければ正確に答えられない。探偵事務所の中には提携の弁護士を紹介できるところもあるので、相談段階で聞いてみるといい。

Q10. 調査を依頼したことは、対象者に知られませんか

ここは多くの依頼者が最も気にする点だ。

信頼できる探偵事務所は、対象者に調査の存在を悟られないよう細心の注意を払って行動する。調査員の技術や経験によってこの精度は変わるため、契約前に「対象者に気づかれるリスクをどう抑えているか」を質問するのは正当な確認事項だ。曖昧にしか答えない事務所より、具体的な方針を(手の内は明かさない範囲で)説明できる事務所のほうが実績があると考えていい。

ただし、依頼者自身の行動から情報が漏れることもある。たとえば依頼後に対象者への態度が急に変わったり、探偵事務所とのやり取りをスマートフォンに残したまま共有端末で見られたりすると、そこから勘づかれることがある。調査期間中は、普段と変わらない態度を保つことも重要な協力になる。

Q11. 調査の結果、何も出なかった場合はどうなりますか

これは依頼前に必ず理解しておいてほしい部分だ。素行調査は「調査行為そのもの」に対価を払う契約であり、「証拠が出ること」を保証する契約ではない。したがって、調査の結果、不審な行動が確認できなかった場合でも、原則として調査費用は発生する。

これは一見理不尽に思えるかもしれないが、考えてみれば当然でもある。調査員は指定された時間、実際に稼働している。その稼働に対して報酬が支払われる仕組みだ。「証拠が出なければ返金します」と謳う事務所は、逆にその分の費用を他の名目に上乗せしている可能性もあるので、金額の内訳をよく見る必要がある。

また、「何も出なかった」という結果自体にも意味がある。対象者の行動に本当に問題がなかったことが客観的に確認できたのであれば、それは疑心暗鬼な状態から抜け出すための材料になる。疑いを持ったまま関係を続けるより、事実を確認して次の判断に進めるほうが、精神的な負担は軽くなることが多い。

Q12. 素行調査を検討している人によくある失敗パターンは何ですか

これまで多くの相談を受けてきた中で、繰り返し見られる失敗パターンがある。

失敗1:感情が高ぶった状態で即決契約する

不審な行動を見つけた直後、怒りや焦りのまま契約を急ぐと、冷静な比較検討ができず、割高な契約を結んでしまうことがある。一晩置いて、複数社の見積もりを比較する余裕を持つべきだ。

失敗2:目的を曖昧にしたまま依頼する

「とりあえず調べてほしい」という依頼では、調査員も何に焦点を当てればいいかわからず、非効率な調査になりやすい。何のために証拠が必要なのか(離婚、慰謝料、単なる安心のためか)を先に整理しておく。

失敗3:自分で先に動いてしまう

Q7で書いた通り、スマホの無断確認やGPSの無断設置は、証拠としての価値を損なうだけでなく、自分自身が法的に不利になるリスクがある。動く前に専門家に相談する。

失敗4:安さだけで事務所を選ぶ

初期費用の安さだけを見て契約し、後から高額な追加費用を請求されるケースがある。総額と追加費用の発生条件を必ず確認する。

失敗5:調査後の使い道を考えていない

証拠を取った後、弁護士に相談せず自己判断で相手に突きつけてしまい、相手に証拠を隠滅されたり、話をこじらせたりするケースがある。証拠を得た後の動き方も、事前に弁護士や探偵事務所の担当者と相談しておくべきだ。

Q13. 調査を依頼するかどうか、まだ迷っています。どう判断すればいいですか

迷っている状態そのものは、決して悪いことではない。大きなお金と時間を使う決断だからこそ、慎重になるのは自然な反応だ。

判断の一つの目安として、次の問いを自分に投げかけてみてほしい。

「このまま何もせず半年後も同じ不安を抱えたままだったら、自分はどう感じるか」

もしその答えが「耐えられない」「もっと早く動けばよかったと後悔しそうだ」というものであれば、まずは無料相談だけでも受けてみる価値がある。契約する義務はなく、話を聞いて費用感と現実的な選択肢を知るだけでも、次の一歩が見えてくることが多い。

逆に「もう少し自分の目で確認してから決めたい」という場合は、Q6で挙げたような情報整理を先に進めておくといい。ただし繰り返しになるが、スマホの無断確認やGPSの無断設置には絶対に手を出さないこと。自分の身を守るためにも、この一線は越えないでほしい。

依頼を検討する前に、もう一度確認しておきたいこと

素行調査は、あなたの不安を解消するための一つの手段であって、目的そのものではない。証拠を取ることがゴールではなく、その先にある「安心して次の一歩を踏み出せる状態」がゴールだ。

費用は決して安くない。期間もケースによって幅がある。それでも、確証のないまま疑心暗鬼な日々を続けることの精神的なコストと比べたとき、専門家に事実を確認してもらうという選択肢には、金額以上の意味がある場合が多い。

一つだけ強く伝えたいことがある。もし今、対象者から身の危険を感じるような言動があるなら、調査より先に警察相談専用電話「#9110」、緊急の場合は110番に連絡してほしい。素行調査は事実を明らかにする手段であって、あなたの安全を守るための緊急手段ではない。安全が最優先だ。

そのうえで、費用や進め方について具体的に知りたいことがあれば、電話やLINEでの相談を受け付けている。契約を急かされる心配をせず、まずは今の状況を言葉にしてみることから始めてほしい。

まずは、話を聞かせてください

「まだ、依頼するかどうかもわからない」——その段階で構いません。
決めてから相談するものではなく、決められないから相談していい場所です。

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